百田尚樹さんの長編小説。
下巻読み終えました。
主人公、又三が、
自分でも驚くほど
興味と熱をもって取り組んたレコード販売店でのクラシックレコードについての章、
ほっとしたし、その成果が認められていくプラスのスパイラルを
読んでいて気持ちよかった。
百田尚樹さんの著緒にクラシック関係の本もあるようなので、
このあたりの文章が魅力的なのは、百田さんの熱い思いが上手に
昇華しているからなのではないかなと思います。
けれど、
もちろん破天荒な主人公は同じにところにとどまらない。
北海道、根室でのウニ密漁、
下巻のハイライトでもあるこのエピソードは、リアリティあって
おもしろかった。商業や税増業にはない、原始的な魅力があります。
そして、
その後放送作家の道へ・・
細かな挿話はともかく、百田尚樹自身の経験とはもちろん
重ならないのだろうけれど、
男の女の関係が人生に占める重さ・・が
本作のテーマでしたね。
小説でひとつの人生を、楽しみました。