石川渓月さんの長編小説。 日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。
主人公は、バブルのころ不動産の世界でその名を知られた男。小金。
今は、九州・博多で個人経営の金融業をほそぼそと営む彼が、
目の前でクライアントでもある暴力金融業者にかかんに挑みかかる少女を
助けるところから物語が始まる。
ハードボイルド小説、
すごく面白かった。
博多・中州を舞台にしているところで地理的な親しみももちろんあるのだけれど、
(個人的にはお酒を飲まないので縁はないです。)
50歳を目前にした男が、知識と経験をフル動員して危機を乗り越えていくところ、
やせがまんと矜持とそして死んだ親友との友情。
小金を主人公にした作品がもっと読みたい!
おすすめです。