road2vのブログ - a little white rooster

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「米中開戦 1~4」トム・クランシー/新潮文庫

昨年末に逝去したトム・クランシーの長編小説。
マーク・グリーニーとの共著。

トム・クランシーさんの新作を読むのは、「日米開戦」以来だと思う。

Wikipediaで見たら、「日米開戦」が日本で出版されたのが1995年。
日米貿易摩擦の記憶がまだ生々しい頃で、話題になって手にとった。

19年たって、本書の広告をみたときに当時の記憶がよみがえり、
そして戦う相手が中国に変わったことに
時代の変化を感じた。

「日米開戦」のラストシーンで、合衆国大統領に昇格したジャック・ライアンが
その後、いろいろな経緯があったが本作でも現職大統領として登場する。

ジャックが組織した組織”ザ・キャンバス”と所属するジャックの息子ジュニアが
新しい主人公として活躍するシリーズが何作かあって、その作品の最新作になるらしい。

大国になった中国、その経済崩壊のリスクを回避するために、
中国の指導者は思い切った行動を選択する。

南シナ海のでの行動(フィリピン・スカボロー礁への軍隊上陸)や
台湾空域へ侵犯など、現実と重なるような事件が起こる中で、
作中、中国の指導者が問題となる敵はアメリカだけだとうそぶくのだが、
大国の軍事行動の前に、国際社会が何もできないさまは、
現実のロシアのウクライナ新興と重なって、現実の危うさを感じる。

アメリカがサイバーテロにより攻撃を受けて、ダメージを受けるさまもまた
原子炉の制御や無人軍用機の乗っ取りなど、従来のものとは
異なるフェイズになっている。

文庫で4冊の長編だけれど、一気に読めました。

今度は、”ザ・キャンバス"シリーズを最初の頃から読みたいと思います。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%BC