百田尚樹さんの長編小説。
オオスズメバチ(学名ヴェスパ・マンダリニア)のワーカ(ハタラキバチ:メス)
疾風のマリアと呼ばれる優秀なハンター、マリアを主人公にした物語。
小学生の頃、「ミツバチマーヤの冒険」という小説を読んだことがあったけれど
(アニメにもなって、昆虫の世界を描いた物語としては代表的なものだった。)
大人向けでこんな小説があるとは驚いた。
大スズメバチの生態、その一生、
(ワーカであるハチは羽化後約30日でその一生を終える。)
女王バチの作る帝国、その生き方
(女王蜂は1年かけて自分の帝国を作り、次の女王ハチたちを生んで
その一生を終える。)
ミツバチやキイロスズメバチとの帝国の存亡をかけた戦い。
田舎に住んでいたこともあり、
スズメバチの姿を見かけるのは日常的だったがほとんどその生態を
知らなかった。
短く限られた故の、生の熱さ。
マリアの最期と、新しい女王の回想で終わるラストシーンには
じんとくるものがありました。
おすすめです。