オーストラリア人作家マシュー・ライリーの本。
かつてギザの大ピラミッドの頂部に輝いていたという黄金のキャップストーン。
それを手に入れたものが、特定の太陽現象の起きる日に秘密の儀式を行うと
1千年の間世界を支配できる力を得ることができると言い伝えられている。
7つのピースに分割され、古代世界の七不思議と呼ばれる伝説の巨大建造物の
中に隠されたそれらをめぐって、アメリカ、ヨーロッパの2大勢力と、
7つの小国家による連合組織が選んだ9人の戦士が戦いを繰り広げる。
古代遺跡と仕掛けらえたトラップ、
圧倒的物量を誇るアメリカ・ヨーロッパとのせめぎあい。
冒頭からの連続するアクションシーンは、
作者が愛する「インディ・ジョーンズ三部作」を彷彿させる。
小説でこんな描写は今までなかったかもしれない。
オーストラリア代表のジャック・ウエストの魅力と、
彼が救い出して生まれた時から生活をともにしてきた神官の娘リリーを中心に、
国のちがうプロフェッショナルな仲間たちが心を通わせるところが
本書の魅力のひとつ。
読みやすくもあり、一気に読み終えました。
日本がでてこないのは、残念だけれど、
古代の七不思議を追いかける冒険の旅は、たのしい。