畑中恵さんの連作長編。
生まれて100年を経た器物には“付喪神”になるものがいる。
舞台は江戸時代、
お紅と清次の姉妹がやっている深川の老舗の古道具屋兼損料屋で
お客がいないときにひそひそとつくもがみたちが話し出す。
つくもがみたちが人間と直接会話しないことを順守しているとこなど、
イメージしていたのとちがったけれど、そのかたくなさが
独特の世界を作っているのと思った。
確かにそばいにるけれど、コミュニケーションがあるようなないような。
最後のエピソード、男のふられっぷりには、ちょっと笑ってしまった。