堂場瞬一さんの長編小説。
ドラマでは見たことがある、
警視庁失踪課・高城賢吾シリーズのスピンオフシリーズというようなもの？
高城賢吾も登場します。
二人の主人公、
厚木で深夜から朝方だけに限定した営業をしている喫茶店のマスター：真野亮介
そして弁護士の川上
真野の目の前で、交通事故に巻き込まれて意識不明になった少女、
彼女の身元を確かめるために真野が消して戻るまいと決めていた
汐灘にハーレーを走らせるところから
物語は動き始める。
20年以上前、
地方都市・汐灘市で起きた事件、
そして川上が関わることになったその焼き写しのような現在の事件・・
鳴沢了シリーズとは全然異なったテイストで、
読んでいて不思議な気分になる。
真野や川上の周りで、彼らの抱えた問題をさりげなくサポートする
関係者たちがあたたかい。
主人公たちの心にわだかまっていた澱がようやく解けて
そしてやっと本当の再生が始まる。
主人公たちの年齢と近いことで、この歳でのやりなおしということについて
共感している自分も見つけました。
