さとうさくらさんの本。
日本ラブストーリー大賞審査員絶賛賞を受賞。
主人公:晴海苫子26歳、フリーター。
人とコミュニケーションをとることが苦手で、バイトもクビになる。
清掃アルバイト先のビルで再会した、正社員として働く短大時代の同級生・結衣、
苫子が付き合ったことのある川瀬との三角関係、
面倒見のよいバイト先の先輩、主婦・中島、
家具を愛する喫茶店ドンマイのマスター、サル男:タカハラ
理屈で割り切れない感情のぶつかり合いが、
痛いがリアルで現実的だなと思う。
26歳で年齢的な限界を感じている登場人物たちの
言葉を聞くと、その若さでそんなことを言われて・・も
と思うけれど。
自分を曲げることができずに、それなのにそんな自分が好きともいえず、
損することもおおい苫子が、
そのままの自分を貫いて、残った人間関係。
ほっとするラストシーンでした。