村上緑子が活躍する「RIKO」シリーズ
麻生龍太郎、山内練との輪がつながりはじめた前作「聖母(マドンナ）の深き淵」
に続く3作目。
最高傑作のコピーは伊達じゃない。
大長編そして、一連のシリーズの登場人物たちの隠された縁を、
つなぎ、しずかに強く収束させていくそのリアリティ。
1連の大長編を読んで、柴田よしきさんのイメージが変わった。
こんな本格的な小説を書き続けられる力、
女優の池波志乃さんの解説も熱い。
(中尾彬夫妻は、島田荘司さんのファンとしても親しみがあったのだけれど、
本当に読書家として、小説を真摯によんでいるのだなと思った。）
ハードカバー？が出版されたのが1998年、
このシリーズがこれで終わっているとしたら寂しい。
次の作品で、すべてが終り、
そして新しく何かがまた始まる、そう思うEnding。
新しい麻生龍太郎シリーズとあわせて読みたい。
