池井戸潤さんの長編小説。
池井戸さん自身のバックボーンでもある金融系の舞台から離れた
長編「空飛ぶタイヤ」や「鉄の骨」が記憶に新しく、
本作は、それを政治の分野にも広げたものかと、
思いながら読み始めました。
・・・
なんというか、くだけた、ぶっとんだ設定です。
設定はともかく、デティルの処理もかなりおおざっぱなので、
正直、他の作品とは異なる味わいなのですが・・
だからこそか、あら削りの魅力はあったかな。
自民党が与党だったころの現実の出来事をモティーフにした描写が
多々あるので、そこは時代感を感じるけれど、
この物語のベーシックなエネルギーは、今の民主党政治家を道化にしても
でなかったんじゃないかという気がする。
ポプラ社だから、世に出た小説かもしれませんね。