楽天の創業者社長、三木谷浩史さんの本。
楽天市場を開設した1997年当時から現在まで、
社内に掲げられている『成功のコンセプト』というポスターに
書かれた5つの項目について、
自身の創業から今にいたるまでのことが書かれている。
日本で、華々しく成功した新興ベンチャーの旗手といえば
必ず名前があがる人であるにもかかわらず、
ソフトバンクの孫正義さん、ライブドアの堀江貴文さんと
比べると、なんとなく伝説だとか、華やかさにはかける
イメージがあった。
日本興行銀行出身で、在行時に米国留学してMBAをとって起業という、
よくあるパターンにしらけてしまうというのもある。
本人も書いているように、
インターネットでのショッピングモールという
アイデアやコンセプトが、新しくもなく、革新的でもない、
というのある。
それでも、何故楽天は成功したのか、
今もさらに大きく成長しようとしているのか?
本書を読んで、なるほどと思えること、学べることは
あった。
# 成功した社長の書いた本は何冊も読む機会があるのだが、
実は、そんなことはあまりない。
成功した創業者オーナー社長というのは、特別な存在だと思う。
今、成功しているという事実の前には、
理念・観念、考え方、
何を語っても説得力がついてくるように思えるし、
社員にそれを求めることも普通に成り立ってしまうように見える。
でもこの本で書かれていることからは、
それとは違うとてもシンプルな何かが確かに感じられた。
特に第一のコンセプト、これこそ、
楽天が成功した秘密だと思う。
第1のコンセプト: 常に改善、常に前進
第2のコンセプト: Professionalismの徹底
第3のコンセプト: 仮説->実行->検証->仕組化
第4のコンセプト: 顧客満足の最大化
第5のコンセプト: スピード!!スピード!!スピード!!
楽天、六本木ヒルズから移った東品川の新オフィスでは
立派な社員食堂がつくられて、社員は無料で食事できるそうです。
(これは本当かわからないけれど、)
サービス残業はあってはならない、
社員は有給休暇もちゃんととれなくてはいけない。
業績が、ちゃんと収入に反映される仕組みを作って
楽天を日本一給料の高い会社にしたいというのが夢とも
語られています。
楽天がそれを実現できるなら、
世界でもTOPの企業として存続できる可能性はあると思いました。