昨年、亡くなった海老沢泰久さんが
Number Webに連載していたエッセイを中心にまとめたもの。
サッカーや相撲、ゴルフなどについてのエッセイも
収められているが、あえて書名をつけるなら
やはり”プロ野球..”ということになる。
同世代の堀内恒夫(巨人党首)や広岡監督をテーマにした小説、
かつてプロ野球が日本人にとって最も大きな関心ごだった時代の
傑作が多い著者の、近年のプロ野球への思いがつまっている。
自分自身、同世代のプレイヤーが引退する頃から
プロ野球を普通に視聴するという習慣はもうなくなってしまっているのだけれど、
その頃に時折感じていた、かつてのプロ野球との間にある
違和感は、共通するものがある。
子供たちにとって、今プロ野球がどんな存在に
なっているのか..。
失ったもの、変わったものは、
もう二度と取り戻せないものなのかもしれない。
そんな危機感は、必要とされている。
そう思う。