「下流社会」を書いた著者:三浦展の書いた新しい本。
小学校2~6年生の子供を持つ母親1443人を対象に
アンケート調査を行った結果をもとにまとめられている。
副題は、「子どもの下流化を防ぐには」
「下流社会」では、
下流を単に所得が低いということではなくて、
色々なことに意欲が低い人たちと定義していて、
それ自体は、日本という国の時代の変化の中での社会現象のひとつなのかと思った。
前著で著者の示した行動パターンでみると
30代後半以降の自分とは重なるところ多いのだけれど、
自分にとってライフスタイルの選択の自由さの中での
バリエーションと考えていて、問題とも思えなかった。
ただし、考え方や行動が自分の自由な選択によるものでなく、
最初から固定化されるようなことがあるのなら、
問題だと思う。(著者の懸念もそこにある。)
だからこそ、親の環境が子供たちへ影響しないか、
そういう視点で本書は書かれている。
アンケートは、設問によって答えを誘導することができるし、
アンケートへ回答することと、実際の行動はリンクするとは限らない。
それでも、限定された条件で示された明確な数値は、
warningとして意識すべきと思う。
{本当に、政権与党になった民主党には、与えられた機会が
限られたものと理解して、心血注いでやって欲しい。}
最近、仕事柄も韓国や中国の経済の隆盛ぶりにふれることが多い。
中国では、数年で給与が数倍になり、車や都会のマンションなど
かつては高嶺の花だったものが、手に入れられるものになった。
韓国では、
かつて安くて品質も悪くないという評価だったメーカーが
名目ともに
世界一のそして最先端をリードするメーカーであるという自負をもって
行動するようになっている。
日本人として、日本が好きだから、
日本の将来は明るく、希望のあるものであって欲しい。
そう思います。