女性刑事:姫川玲子が活躍するシリーズ・2作目。
前作、姫川玲子が初登場する「ストロベリーナイト」もおもしろかったけれど、
事件が、(はやりというべきか)猟奇的なものだった分、
気分が悪いところもあった。
本作は、シリーズ2作目になって、
姫川玲子本人、そして周りの人物たちの
人間像の描写も積み重なることで、
新しい魅力が付加されてきて安心して楽しめるものになってきている。
作家によってテイストは異なるけれど、
刑事たちの群像劇という趣きの小説は、最近増えてきていると
思う。
今回「武士道シックスティーン」シリーズも書いている
誉田哲也さんならではの、ユーモアや親しみやすさが
素直に気持ちよく読めた。
前作を読んだとき、シリーズ化される作品になるとは
思っていなかっただけに、本作への展開は
嬉しい再会だった。
次回作も楽しみにしたいと思います。