なんとも不思議な小説、
8編からなる連作長編。
名前もない、2度と同じ場所が使われることはない、
紹介を受けて初めてお客になれる、ただし訪れる時は一人でなくてはならない。
紹介してくれた友人と一緒に行くことはできない、
そんな不思議なお店が提供してくれる特別なもの
食事に同席するなんとも不思議な女性たち、
一度だけの機会、個人的な情報は何一つ話さないというという制約の中で
主人公は、いろんなことを考えさせられている。
大学で教えるという仕事をもつ主人公の設定が、
この物語のリアリティにつながっているような気がする。
観念的なことに、思いをいたらすことが
時には必要なことのような..