深町秋生さんの長編小説。
アメリカの中学校で、生徒による銃乱射事件に巻きこまれ、
心の傷を抱えたままで帰国した
15歳の主人公:三橋和樹
そして帰国した日本で、
今度はスポーツ系の生徒とオタク系の生徒の
争いの中に巻き込まれていく。
どういう形で物語が進行していくのか、
わからないまま読み進めて、
いろいろなすれちがいや葛藤、殺伐とした争いと事件。
現実にもありそうな
コラージュされる新聞の事件報道などとあいまって
暗い気分になりがちなのを救っているのは
主人公のまっすぐな性格だと思う。
大きな事件の後、
半藤やエリカ、それに真壁新菜と心が通って
新しい道を踏み出していく、
ラストシーンは爽快だった。