第50回群像新人賞、
第137回芥川賞をダブル受賞した話題作。
物語をつづっていくのは失踪した叔父のことを
振り返る語り手である私。
「ポンパ」
「チリパッパ」
「ホエミャウ」
「タポンテュー」
・・
叔父が突然口にする奇妙な言葉の数々。
「アサッテ」とは。
広告などのコピーを見ていたときは、
ユーモラスな小説だと思っていたのだけれど、
過去の記録を振り変える構成、
予定調和の世界で生きている複雑な疎外感、
妻を亡くした後での、公園でのエピソードなど
さみしく・せつない。
日記やメモを並べるという手法だからというの
あるのですが、
妙にリアリティを感じてしまいました。
不思議に心に残る部分があります。