「チーム・バチスタの栄光」シリーズでおなじみ
天才外科医:速水晃一の
剣道の精進に励んだ若き日の姿が描かれます。
東城大学医学部剣道部主将として、
医学部剣道部の象徴的大会:医鷲旗をめぐって
宿命のライバル、帝華大学:清川吾郎との闘い。
一連のシリーズの舞台となる東城大や桜宮市、
キャラクターへの親しみや興味が、
魅力を高めていることは間違いないけれど、
単独の青春小説としても
すごく楽しめる傑作になっています。
医療の現場で見せるのとまったく同じ切れ味で剣を操る、
こんなところでも強烈な存在感を示している高階顧問(いずれ院長)
しかり、
近視眼的に自分の属する小さな世界がすべてと思う必要はないし、
どんな世界でも、他の世界の真理につながる穴があけられる、
そうことを小説で表現している気がします。
本書は、ちょうど「ブラックペアン1988」と時期が重なるので
一緒にあわせて読むとさらに楽しめます。
帝華大の清川吾郎、
「チームバチスタ・・」シリーズでまだ登場していないと思いますが、
どこで合間見えるのか・・楽しみになってきました。