大前研一さんの本を読むのは、結構ひさしぶりだった。
「新・国富論」など好きだったし、
政治の世界に踏み込もうとした「平成維新の会」や
1995年都知事選は心の中で応援していた。
都知事選の完敗で、理論(理屈)から行動へ移ろうとした道が
途絶えたように思ったし、その後、政治に絡んだ活動はすっかり
トーンダウンして、さすがの大前さんも意気消沈したのか、
挫折したのか・・。
その後もテレビ番組などで、元気な姿を見ることあったのだけれど、
新しい著作も目にする機会も減って、
そんな印象を持っていた。
#本書の中で、都知事選の結果についての本人の心の整理が
はっきりかかれていて、納得した。
この自由さというか、束縛されないところが
大前さんらしいと思う。
執筆当時、還暦前58才だった大前さんが、
自分の人生と高校生の頃から考えていた人生設計について語った本。
印象に残っているのは、ヤマハの川上源一社長のこと、
友人である加山雄三さんのことを書いた章。
それに、なによりプロローグにエピローグ、
各々率直な気持ちがつづられていて
心に響きました。
この本を読んで、大前さんのことを前より身近に感じるようになったし
好きになりました。