「エスケイプ」
「アブセント」
2編で構成。
「エスケイプ」
40歳を目前にして、
それまで人生を費やしてきた学生運動から足を洗うことにした
江崎正臣。
その"卒業"前の1週間の卒業旅行。
9/11の映像を見てショックをうけた正臣、
現代の時代設定と学生運動のアンバランスさも
正臣の一人称で語られるとこういう人生もあるのかと
思わされる。
40歳という設定、
いろいろあっただろうな、と共感を覚えるところ。
「アブセント」
4年の時を遡っての邂逅。
彼の40歳は、どうだったのかなと思う。
絲山秋子さんの
男を主人公にした小説も悪くないと思った。