副題:ものづくり企業がブランドを再生するとき
バブル期の拡大戦略に失敗したマツダが
経営危機に瀕してフォード傘下に入ってから、
新世代のNew Car(RX-8、アテンザ、アクセラ)による完全な復活を遂げるまで。
1996年から2003年のマツダのエンジニアの奮闘を軸にしたノン・フィクション。
初代RX7に、FC、FD、
そしてロードスター。広島から世界に誇れるスポーツカーを生み出してきた。
中古のコスモ、カペラ、時代のあだ花でもあったバブル期の兄弟車ユーノス500、
MS-8、MX-6まで。
購入検討して電卓?はじいたクルマは何台もあった。
S2000を買う前に社内での異動が実現していたら、
RX7(FD)買おうと計画もしていた。
マツダは、私にとってホンダと並んで思い入れのあるメーカーだ。
日本の自動車メーカーとして初のそして唯一のル・マン優勝を成し遂げた日は
朝まで生中継をみていて、歓声をあげた記憶がある。
(流麗なメーカー・カラーのマシンでなくレナウンカラーの車体であったのが
またマツダらしくて微笑ましい。)
本書は、新生マツダのシンボルであるRX-8の開発秘話を基本に進む。
マツダ独自のロータリーエンジンに頼らないアテンザ・アクセラの成功を
実際に知っているだけに、安心して読み進められる。
規模から言えば大企業としかいえない大メーカーであるのに、
マツダには開発者の顔が見える感じがする。
今年デミオがFMCを控えている。
続いて次期アクセラ、アテンザも続く。
マツダにはこれからも成功を続けて欲しい。