監督:ブレット・ラトナー
トマス・ハリス原作。
「羊たちの沈黙」からさかのぼる、
ハンニバル・レクタ-登場作の第一作目らしい。
アンソニー・ホプキンスの怪演ぶりはあいかわらず。
本作の前に映画化された
トマス・ハリスの小説「ハンニバル」は、
出版後すぐの大増刷がTVでとりあげられていたのが印象に残っている。
(ベストセラーは当時でも珍しくなっていた。)
映画化されて公開されるのと同じ頃に、図書館で借りて読んだ。
怖さと、読後感のひどさで・・
これはジョディ・フォスターが続編映画の主演を
断ったというの納得できると思った。
さて時系列では第一作に相当する本作。
主演の元FBIウィル・グレアム役:エドワード・ノートンは、
「ファイトクラブ」での印象が強くて最初とまどったが、
繊細な印象の彼が、レクターそしてレッドドラゴンと
対峙していくシーンは頼もしい。
レクターを捕まえたHERO像にふさわしいキャスティングだと思う。
ラストシーン、
ウィル・グレアムがレクターの前から退場することを暗示するシーンと
「羊たちの沈黙」つながる
レクターにクラリスが訪ねてきたことをつげられる場面で
で終わっている。
「羊たちの沈黙」と同じ脚本家が手がけた故の
印象的な交代劇になっている。
クラリスが一人でなければ..
「ハンニバル」がなければ..
ウィルとクラリスの共闘がみれたかもしれないのが残念。