シンガー・ソングライターそして最近は作家としても活躍している
さだまさしさんが、
自身の息子・娘、そして「この国の」子供たちに伝えたいメッセージをつづった本。
さださんについては、「関白宣言」以降のメガヒットの数々をリアルタイムで経験したし、
テレビや雑誌・新聞のインタビューを見る機会も多かった。
自分を良く見せようとしたり、飾ることをしない人だし、
映画「長江」で作った莫大な借金問題を率直にユーモラスに語れるところなども、
好感を持っていた。
「雨やどり」や「案山子」・「秋桜」などの名曲の数々の魅力はいうまでもない。
最近の楽曲やインタビューで、戦争やイラクへの自衛隊派兵の問題に
ふれているのは知っていたが、本書を読んでみて
切り取られ、編集されたものではごく一部のイメージしか
伝えられないものなのだと実感した。
当然のように、さださんが今まで歩いてきた人生、築いてきた仕事があって、
考えてきたことがある。
それほど、厚くないこの新書でも、
高校時代のヴァイオリニストとしての挫折経験や、
ギターを始めるきっかけになった加山雄三さんとのかかわりなど
知らないことがたくさんあった。
さださんファンの人はぜひ。
そしてそうでない人もぜひ読んでみてください。