road2vのブログ - a little white rooster

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「イチローの流儀」小西慶三/新潮社

イチローのことを書いた本は、何冊も持っている。

オリックスで年間最多安打記録を更新して一躍時の人になった1994年。
野手としてはじめて大リーグに挑戦して、そしてあのレーザー・ビームでも
メジャーをうならせた2001年。
そしてマリナーズでもシスラーを超える前人未踏の大記録を樹立した2004年。
最近では、今春の第1回WBCでの日本優勝を導いた大活躍。

興味を惹かれる存在であり続けていて、
テレビでの特集番組が組まれたときもよく観ていた。

その中で、取材やインタビュー、それに本人の言葉で多くのことが
語られてきたのだけれど、

正直、良く理解できなかったり、あるいは不思議、ときには
不満に思うこともいくつもあった。

本書は、そんな私の中のすっきりしない部分を氷解させてくれた。

今まで読んだ本の中でも図抜けた、特別なものになっていると思う。
スポーツ・ノンフィクションあるいは解説本というように、
ジャンルを特定することもできない。

イチローのファンはもちろん、それ以外の人にも読んで得るものが多いと思う。
大オススメです。


NYヤンキースで活躍する松井秀喜との対比で、
イチローのメディア対応について
メディア側から批判するようなコメントが散見されるのも周知のとおりだが、
それについても背景が書かれており、理解できた。

あとがきにて、
著者の小西慶三さんが、本書を書く出発点について語っている。
一流の作品は、やはり戦いの中から生まれたのだと実感した。