山川健一さんのオートバイをテーマにした短編集。
”宝石のような輝きのある小品"のつまった名作。
16歳のときに、
学校の図書館で、雰囲気のある装丁のソフトカバーに惹かれて偶然手にとった。
たまには推理小説やSF以外と思って、かるい気持ちで読み始めて
その世界の魅力にひきづりこまれた。
それまで、
価格的に手がでないこともあって無縁だと思っていたオートバイに、
特別な思いをもつようになった。
ようやく貯めたお金で17歳で免許をとって、19歳で250ccのバイクも手にいれた。
この小説を読まなければ、
オートバイに乗る人生は選ばなかったと思う。
車では得らえないあの感覚を手にすることはできなかった。
例えば、高価な車を所有することと比べても
その魅力は輝きを失わない。
それから社会人になって、
経済的に少し余裕ができてからも
2台のバイクに乗った。
何度も盗難にあって、その後は車も購入して、
今はもうオートバイを所有していませんが、
いまでもヤフオクで当時のモデルが出品されているのをみて
無性に欲しくなることがあります。
AMAZONでみると、
私も購入した角川文庫版も新刊では手に入らないようです。
それに、
作品としてはあの装丁もあわせて完成していたように思う。
当時の装丁で最出版されたら、ぜひ手にいれたいけれど。