真保裕一さんの長編小説
<出版社HPの解説より抜粋>
-----
「圧巻の読み応えにページをめくる手が止まらない。
心震わす壮絶な人間ドラマがここにある!」
(ブックジャーナリスト・内田剛)。
一発の銃弾が運命の扉を開けた!
父殺害の犯人を探し求める娘が、たどりついた驚愕の真実とは?
昭和・平成・令和を貫く傑作長編サスペンス!
-----
緻密な取材や調査に基づく長編で知られる真保裕一さん、
本作では、さて?
と思いながらが読み始めました。
どこの誰なのか?素性を知らされていなかった
自分の実の父親が亡くなっていた(射殺されていた)を
来訪した刑事たちに知らされた主人公:英子
父:山藤英雄と、父親の素性を消して語らずに亡くなった
母親のことを調べることから浮かびあがる人生。
運送、建設、小売業と、分野を広げて成長してきた
企業グループ:山藤
リスクを取りながら、政治家や裏社会とのかかわりなどが、
あらゆる手を尽くして、一代で築き上げたその過程を
詳細に再体験できるのが、本作での真保裕一さんらしさなのか。
後半、
かつての山藤英雄を知る者たちの
証言ともに、さかのぼる時代、
まだ何者でもなかった若い彼とその相棒の
姿にふれると、
最後の悲劇はなんとかならなかったのかと思わされるな。
ラストシーンは、よかったです。
<朝日新聞出版のURL>
https://tkj.jp/book/?cd=TD024367
立ち読みもできます。