百田尚樹さんが書く初のミステリー作品ということで
出版前からネット上では話題になっていた本
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私たちは
ある人物を
誘拐しました。
この人物を使って
ある実験をします。
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帯のコピーを読むだけで
ぞくぞくした期待感が高まります。
SNSが人々の生活に大きく影響するようになった
現在ならではの臨場感、
一気に読み終えました。
直近のネットでの
五輪に関連したニュースへのコメントなど見ていると、
本書で書かれたような
新しい事件が生まれてくるのは
リアリティがあって、怖いとも思う。
一番それを感じるのが、
最初に誘拐犯のサイトを発見しツイートして、
ばずり、サイトの代弁者のようになった
佐野光一の存在。
最後まで、誘拐犯たちとは
何の接点もないまま
ただの承認欲求だけで適当に動いていたところ。
評判社会は、悪評判社会でもあり、
オセロのように簡単に白・黒ひっくり変える。
現実が小説を超えるのは、おそらくすぐな気がする。
本書は、
今読んでおくべきかもしれないと思いました。
<幻冬舎のサイト>
https://www.gentosha.co.jp/book/b13472.html