作家:真山仁さんの長編小説
2018年4月から2019年11月まで「サンデー毎日」にて
連載された同名小説を、加筆・修正したもの、とのこと。
アルツハイマー病を克服するための再生医療
脳細胞を再生する人工万能幹(IUS)細胞「フェニックス7」の研究をめぐる
医療サスペンス!
以前、他の作家の方による
心筋梗塞の原因となる心筋を再生する治療を扱った小説を
読んだ時も思ったのだけれど、
患者自身が長く(本人にも周りの人にもどうにもできない)病に苦しんきた状態から
健康を取り戻しことを喜ぶシーンが一番胸にひびきます。
世界で多くの人が苦しんでいるアルツハイマーの治療薬は
本当に切望されるもので、
だから小説であってもその奇跡を
垣間見れるのが本作のひとつの成果だと思いました。
宮城県警:松永千佳巡査部長と門前捜査一課管理官の存在は
本作のなかでもほっこりする存在でした。
別の作品でもまた活躍を読みたい。
アルツハイマーへの再生医療の適用については、現実のニュースでは
眼にしたことがないので、本作でも作中人物の口で語られている
不可侵の神の領域なのかな。
真山仁さん、
最近政治的な発言を行っているのもいくつか読んでいた中で
本作の後半のとうとつな始末のつけ方は、
正直、出版社への忖度ぽく感じたのだけど
毎日新聞出版の書籍詳細と真山仁さんのHPのあらすじを
読み比べて、ちょっと笑ってしまった。
<真山仁さんのHP>
https://mayamajin.jp/books/sanctuary_t.html
<毎日新聞出版のHP>
http://mainichibooks.com/books/novel-critic/post-712.html
<真山メディア>
https://media.mayamajin.jp/