road2vのブログ - a little white rooster

Windows10 64bit化、書庫:PC(パソコン)関連作りました。

「逆ソクラテス」伊坂幸太郎/集英社 おすすめ!

伊坂幸太郎さんの小説集

表題作を含む5編を収録

- 逆ソクラテス
- スロウではない
- 非オプティマ
- アンスポーツマンライク
- 逆ワシントン

小学生が主人公のエピソードと

その後の主人公たちを描いた作品集。


表題作である「逆ソクラテス」を読み終えたときに
なにか、
強いメッセージのようなものを感じたのですが

キャッチコピーは
伊坂幸太郎史上、最高の読後感。デビュー20年目の真っ向勝負!」

あとがきに、伊坂幸太郎さん自身の言葉で
「デビューして20年、この仕事をしてきた
 ひとつの成果だと思っています。」

伊坂幸太郎さん自身が、
強い意志と自負を持って送り出した作品であることを知って
納得しました。

いくつかの作品に登場する教師「磯憲」は、
伊坂幸太郎さんの小学校時代(4~6年)の担任の磯崎先生の名前を
借りたとのこと。

ジャンルとしてはちょっと異なるけれど、
読後感が
個人的に重松清さんの「小学5年生」を読んだときと重なりました。

私が小学生だった頃も、いろんなことがきっとあったのだろうけど
自分はそれなりに恵まれていて、幸運だったのだろうなとも思いました。

SNSで、広く様々な声を聞くことができるようになって
わかったのは、
普通というのはそれほど普通じゃないのかも、ということです。

-逆ソクラテス
「僕は、そうは、思いません」

 (まだ)力も影響力もなくても、
 使える矛でもあり盾にもなる、そんな言葉だと思いました。
 

-非オプティマス 
題名の選び方が伊坂幸太郎さんらしい。もしかしてこの題名ありきで
この小説は始まったのかもと想像して、笑ってしまった。

ファンタジーよりも
毒だったり意地悪さだったり、
痛みを伴う感覚があるかもしれないけれど、
(逆ワシントンのような救いもあります。)

おすすめです。

特に、10代とかの若い人たちにたくさん読まれてほしい。
そう思いました。


<集英社のHP>
https://www.shueisha.co.jp/gyakusocrates/

 

f:id:road2v:20201108093559p:plain

road2v.hatenablog.com